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コレクション: STAGE8

地震記 上 - 翻刻

地震記 上 - ページ 65

ページ: 65

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   丁亥変記に云須崎浦八幡宮の神輿十月四日の大潮に    流れ失ぬ然るに同八日伊豆の国下田浦の漁船沖合にて    是を拾ひ見れは神輿也疎にすへきにあらすとて仮に    社を建立し新八幡と崇祭る然に拾ひ得たる漁夫    時の運を得けるにや大漁せしかは遠近の浦々神慮を    尊み敬ふ年経て当国田野浦の売船江戸へ渡海の    折節伊豆の下田御番所御改を受入津す其砌此旨を聞    彼社に行神輿の内なる書付を見れは土州高岡郡須    崎浦八幡宮神輿と有外に寄進施主の姓名をも記    したれは是こそ疑所なしとて所の役人に子細を訴    本国に迎帰らん事を願けれは所の浦人とも是を惜み    けれとも器物とはちかひ神輿の事なれは終に御聞届    仰付られ神輿をは船に舁乗せ奉けり扨田野浦の    船東都より帰帆の節志和浦弥次右衛門船に行逢    須崎は近浦なるにより神輿を頼みて差越す下    着しけれは此旨を須崎へ申来けれは神職とも迎に    参り請取奉る今も八幡宮の内殿に納め有之也神慮    には珍らしき事も有もの也と有 〇久禮の浦人津波の時船にも乗遅れ五十人斗十方を失ひ  産土神八幡宮を頼み社地に集る《割書:此社地は海浜にいさゝかの竹|林ありて其中にありとそ》