翻刻
かみなりさま太郎左衛門がうちのけんとうをみて
さいわいあたりにくわの木も
なしいつもはふみはつ
せとわざ〳〵ほう〳〵
ひつしやりとをち
きを
ひつかいててんへあがり給ふ
よう〳〵くもはれてしつかになりまさしく
そこらへおちなさつたろふとくわんおん
きやう【観音経】をよみなからおかみなりさまおけがでも
あそはしはなされぬかとへそをおさへてそらを
見れはおふきなる木をかきさばきたるあと
ありさてこそと大ぜいいでゝ見れはそのしたに
太郎左衛門きをうしないているゆへきもをつふしそれ
おいしやさまよもくさよとさわぎさつそくきかつき
よふすをきけばてんぢくより
かみなりさまに
おくられてかへりました
とはなせばものまいりにでも
ござつたとおもひました
とんてもない所へごさつて
そう〳〵しいかへり
やうてきもをつぶし
ました
しかし
ながら
そく
さいで
みちも
なく
めでたいと
女ほうは
そのはづ
なかや【長屋】
ぢうも
よろこぶ
【台詞】
ずいぶん
よし〳〵
やれ〳〵
〳〵
つがも
ない