疫病関連資料を翻刻!

コレクション: コレクション2

瘡家示訓 - 翻刻

瘡家示訓 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

【右】 ときは。みづから其(その)悪瘡(あくそう)なるを恥(はぢ)て人にかたらず。ひそかに 同(どう)【「・」 左ルビ】、氣(き)相求(あいもとむ)の友(とも)にのみ談(かた)り合奇薬妙方(あい◎きやくめいほう)ときけば みだりに服(ふく)し。或は庸醫(へたいしや)にゆだね。急迫(きうはく)【「イソギマハゝル」 左ルビ】にいやさん ことをもとむ。醫(いしや)も亦(また)眼前(かんぜん)の功(こう)を見せ利を求(もとめ)むと。 己(おのれ)が得(とく)とおぼえもなき峻剤(つよきくすり)をもちゆ。是すこしの 火災(てあやまち)を外(ほか)へしらせず。家内(かない)の者(もの)にて消止(けしとゞ)めんと して。かへつて大火災(おふくわじ)となすにをなじ。をろか なるのいたりなり。貝原先生(かいばらせんせい)の伝。諸病の甚 【左】 しくなるは。おほくは初發(しよほつ)の時薬(くすり)ちがへするに よれり。病症(びやうしやう)にそむける薬を用ゆれば治(ぢ)しがたし。 ゆへに療治(れうじ)の要(かなめ)は初發にあり。病おこらばはやく 良醫(よきいし)をめねぎて治(ぢ)すべし。病ふかくなりては治し がたし。扁鵲(へんじやく)が齊候(せいかう)に告(つげ)たるが如(ごと)しといへり。 よろずの事も始(はじめ)につゝしまざれば。後悔(のちぐえ)おほし。 ○最初(さいしよ)下疳(げかん)を生(しやう)じ。次に便毒(べんどく)となり。それより いろ〳〵に変(へん)じ。軽(かろ)き時は。頭痛(づつう)。耳鳴(みゝなり)。筋骨疼痛(すじほねいたみ)。