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コレクション: コレクション2

瘡家示訓 - 翻刻

瘡家示訓 - ページ 19

ページ: 19

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【右】 にとばかりげらづゝき。虻(あぶ)もとらず。蜂(はち)もとらぬ醫者 の藥はのむべからず。 〇庸醫(ようい)の藥をふくして後(のぢ)。口中たゞれ。歯牙(はきば)ゆるがば。 輕粉劑(けいふんさい)とこゝろえべし。軽粉は。毒烈(どくれつ)の物。肌表(はだへ)を 乾燥(かんそう)するものゆへ。血液(けつゑき)をかはかし。槁(から)たる木のうるほひ なきがごとくにて。津液(しんゑき)の流通(るつう)とゞこほり。口(くち)へばかり 出るがゆへに痰嗽(たんそう)をうれへ。はなはだしきは晝夜(ちうや) 涎沫(よだらあは)をはきつゞけ。唾壷(はいふき)を傍(そば)にはなさずくるしむ 【左】 なり。津液(しんゑき)は一身の潤(うるほ)ひにして。化(くわ)して精血(せいけつ)となる 大切のものなり。しかれば庸醫にまかぜ。かゝる峻劇(しゆんげき)の 藥劑(くすり)をのむべからず。もし軽粉入の藥をふくし 口中そんじ。其外いろ〳〵のたゝりをなさば。白梅(むべぼし)を 煎(せん)じてのむべし。或はそれに黒豆(くろまめ)を加入(くわへいる)もよろしき なり 〇庸醫の中には。前銀(まへがね)とて諸病ともに。藥をあたへぬ まへに。藥料(かひあわせ)となづけ、金銀をむさぼる惡習(わるきしわざ)あり。