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コレクション: コレクション2

瘡家示訓 - 翻刻

瘡家示訓 - ページ 20

ページ: 20

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【右】 わけて此病には此事おほし。これ醫たるの 主意(しゆい)をしらざるの所醫為(しわざ)にして。醫道のうへの 罪人(つみんど)なり。心のけがれたること言語(ごんご)にたえたり。 これがために財(ざい)を費(ついや)しうしなふ人おほくあり。 しかはいへど。醫者のふとゞきのみにもあらず。此病を 患(うれひ)るものは。みな無頼放蕩(はふしらずどうらく)もの。或は卑賎(ひせん)の者 なれば。醫者の身心(しんじん)を労(ろう)せし事はこゝろづかず。 謝禮(ゆくれい)といふこともをろそかなるよりをこりし 【左】 ならん。それはともあれ是等(これら)につきても。醫の良拙(よしあし)を うかゞひゑらぶこと簡要(かんゑう)なり。今の世平々(へい〳〵)【「ナミ〳〵」 左ルビ】たるの醫は。 もつはら商人(あきびと)の心根(こゝろね)にして。みなわがために 利養(りやう)をもとめ。人のうれひを憂(うれい)とせず。不学無術(もんまうなにもしらず)の うはべを飾(かざ)り。臆度(をくたく)【「スイリヤウ」 左ルビ】の療治をほどこすがおほし。 世人(ひと〴〵)の醫をみる眼(まなこ)は。腐女(おんな)の刀脇差(かたなわきざし)の飾りを 見たるにおなじ。羊質虎皮(やうしつこひ)【「ヒツジガトラノカワヲキル」 左ルビ】の醫なれば。こゝろ 賢(かしこ)き人も良拙をみわくることかたかるべし。偖(さて)時醫(はやりい)を