翻刻
【右丁】
身台(しんだい)の迷所(めいしよ)【囲み線あり】
○だんな
さん
あさね
よあそ
びに
ひまを
つぶし
ゆだん
あれば
この
めいしよ
に
いたる
だんな山【囲み線あり】
しんだいじ【囲み線あり】
○をか目(め)八もく山より
かたい〳〵といふ
岩山(いはやま)のしんだいじを
のぞいてみれば
おもひのほかの
あなもあり
からくりにてたてたる
ふしんにて
なんじよも
あるなり
浮雲(ふうん)【囲み線あり】
○このへんには
ふうんと
いふくも
きり
つねに
めを
くらまし
ゆくさきの
みへぬ
ところ也
くだる
さかは
めの
まへに
あり
○しんだいじのあな大きくあきては
むまることはなはだむづかしき
あなゝり
しんたいじの穴(あな)【囲み線あり】
○めいぶつしがなく
なるこ瓜(うり)あり
みをうり
子(こ)をうりもあり
よわたる
たつきに
からまりて
みはなり
さがると
いふ
ふみこたへ滝(たき)【囲み線あり】
○このたき
しんぼうの
いわ山にあり
こゝの石に三年の
くぎやうすればみかへす
山にいたる
【右丁枠外左下部】
道中二ヘン 廿一
【左丁】
○喜怒(きど)かいだうはよろこびいかると
かくもじなり人げん一しやうの間
たかきもいやしきもこの道(みち)すじに
いでぬはなしさつたとうげたん木は
そん木ありまたなつよしのしげりたる
ぬまありうれしのもりに
よろこびからすなき
おもはず
さいはひありて
あんしんの
いたつて
なんじよ
なり
居堺(ゐさかい)【囲み線あり】
たん木
そん木【たん木と合わせた囲み線あり】
うれし井【囲み線あり】
うれしの
もり【うれしのもり、囲み線あり】
たのし木【囲み線あり】
費(ついへ)の多(おほ)木(き)【囲み線あり】
○あきんどうのくだりさか道にかゝれば
けらいけんぞくこゝろそろはずわれ〳〵と
なりて道すじぶつさう也おほかみもの
山〳〵にすみうりだめ【注】をかすめる
ごまのはいありちやうあいを
くらますおひはぎいでゝ
かけだをれはいえおほ
木にゆくさきの
みちみへず
そんのゆく
ことおほし
下(くだ)り坂(さか)みち【囲み線あり】
○このさかみちへ
かゝりてはあとへも
さきへもゆかれぬ
なんじよなり
【注 売溜め=売上金を溜めること。またそのお金。】