翻刻
【右丁】
逢身(あふみ)八契(はつけい)【囲み線あり】色(いろ)の道(みち)好臭(こうしう)皆道(かいどう)にある名所(めいしよ)なり
○やくそくをしたに
こぬゆへいろ〳〵おも
ひすごしをして
のぼせあがり
とんときち
がひじみたと
いふこゝろ
なり
不逢狂乱《割書:おもふ人にあはぬゆへ|ものぐるひのけしき也》【囲み線あり】
○人はひまで
ゐるはわろし
ちよつとした
事が
しやくに
さはり
あつくなりて
ぐちをこぼす
ひまでゐる
ゆへのこと
なり
隙(ひま)の口説(くせつ)《割書:ひざをならべていふことが|ないとぐちをいふけしき也》【囲み線あり】
見会(みゑ)の番頭(ばんとう)《割書:出ばんのときりつはな|なりでゆさんにでるけしき》【囲み線あり】
○たまさかのゆさんゆへ
こしらへたいるいを
たのしみにして
きて出たところは
みゑも
よく
ゆさん
とも
なるべし
○ともだちと
やくそくして
こゝでおちあふ
つもりなれば
よんで
もらう
○たのまれて
よびにゆくを
合(あは)せるきはんと
いふ
合(あは)せる気半(きはん)《割書:よびだしてあひたいと|たのむゆへよんでやる| けしき也》【囲み線あり】
【右丁枠外左下部】
道中二ヘン 廿三
【左丁】
○あんまりこゝろやすだてがすぎれば
かうもしさうもないものあゝも
しさうもないものと
いひぶ□【んヵ】
ふえて
あいそか
つきた
と
いふこと
なり
意趣(いしゆ)山(やま)の飽(あき)の盡(つき)《割書:あいそつかしにさま|〴〵といひぶん山ほど|ありあきていやになりし| けしき》【囲み線あり】
○ものごとになれぬ
ものゆへ
きばかりもむ
ことおほし
せいてはことを
しそんずる
むまれつきの
せはしないと
いふこと
なり
下手の憋性《割書:せわしくせきこんで|しそこなふけしき》【囲み線あり】
○あめにもゆきにもいと
はずにやくそくを
たがへぬは
しんじつの
こゝろ
なり
傘(しろき)【?】の夜(よる)の歩行(あゆみ)《割書:ゆくさきでのみすこし|おそくかへるはけしき| よろしからず》【囲み線あり】
○ひとりつく〳〵よのなかの
あぢきなきをかんがへ
ゑりにかほ
さしいれて
ものおもはしき
を
らくがんとも
いふべき
こぢつけ
ならん
片々(かた〳〵)の落顔(らくがん)《割書:かた〳〵はこゝにはゐず|ひとりじゆつくわいの| けしきなり》【囲み線あり】