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【右丁】
して其病 甚(はなはだ)しき時は上手 医師(いし)に頼(たの)みて療治(りやうぢ)をな
すへきなり一概(いちがい)に心得べからず
○初めて熱(ねつ)する時 寒(かん)を悪(にく)み熱(ねつ)壮(さかん)なる者 頭痛(づゝう)咳嗽(かいそう)鼻(はな)に
清涕(せいてい)を流(なが)し感冒(かんばう)傷寒(しやうかん)の類(たぐい)に似(に)て疑(うたが)はしき証には
参蘇飲(じんそいん)加減(かげん)升麻葛根湯(しやうまかつこんたう)敗毒散(はいどくさん)類を見合て用
べきなり此等(これら)の薬方(やくはう)を用て汗(あせ)を発(はつ)すれは痘瘡(いも)なれば
一二日の間にばらりと出るなりたとひ痘瘡(いも)にあらずし
て風寒(ふうかん)の外邪(ぐわいじや)なれば汗(あせ)出て邪気(じやき)散(さん)じて其病を
のづから愈るなり
○加減(かげん)参蘇飲(じんそいん)の方(はう) 人参(にんじん) 《割書:元気 実(じつ)する者は弦(つる)人参を用べし|元気 虚弱(きよじやく)なる者は朝鮮(てうせん)人参を》
《割書:用べ|し》 紫蘇葉(しそよう) 川芎(せんきう) 桔梗(ききやう) 前胡(ぜんこ) 陳皮(ちんひ) 半夏(はんげ)
【左丁】
葛根(かつこん) 《割書:各等|分》 白茯苓(びやくふくりやう) 山査肉(さんざにく) 牛房子(ごほうし) 《割書:各半|分》 甘草(かんざう)《割書:少》
右 一剤(いちさい)にして生姜(しやうが)を加へて煎(せん)じて用ゆべし
○加味(かみ)升麻葛根湯(しやうまかつこんたう)の方(はう) 葛根(かつこん) 升麻(しやうま) 赤芍(しやくやく)
桔梗(きゝやう) 防風(ばうふう) 紫蘇葉(しそよう) 川芎(せんきう) 山査肉(さんざにく) 《割書:各等|分》
牛房子(ごばうし) 甘草(かんさう) 《割書:半分》 右 生姜(しやうが)を加(くは)えて水煎(すいせん)し服(ふく)す
○加減(かげん)敗毒散(はいどくさん)の方 柴胡(さいこ) 《割書:鎌倉(かまくら)柴胡|を用べし》 人参(にんじん) 前胡(ぜんご)
枳殻(きこく) 羌活(きやうくわつ) 独活(どくくわつ) 防風(ばうふう) 荊芥(けいがい) 川芎(せんきう) 白(びやく)
茯苓(ぶくりやう) 山査肉(さんざにく) 《割書:各等|分》 桔梗(きゝやう) 甘草(かんさう) 《割書:各半|分》
右一剤として生姜を加へて水煎して用へきなり此
三方は久吾聶(きうごじやう)の加減(かけん)の妙方(めうはう)なり
○初めて熱(ねつ)出る時 腹(はら)痛(いたむ)者あり多くは飲食(い[ん]しよく)の滞(とゞこほ)り