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【右丁】
当皈(たうき) 白茯苓(ひやくふくりやう) 川芎(せんきう) 《割書:各等|分》 白芷(びやくし) 防風(はうふう) 木香(もくかう)
肉桂(につけい) 山査子(さんざし) 甘草(かんざう) 《割書:各半|分》
右 剤(ざい)として生姜(しやうが)棗(なつめ)を加(くはへ)て煎(せん)じ用て気血(きけつ)を温(うん)
補(ほ)すればその痘(いも)発(はつ)し出て快(こゝろよき)に至るなり痘瘡(いも)出か
ぬるに二症ありひとつは実(じつ)に属(ぞく)す清解散(せいげさん)によろし
ひとつは虚(きよ)に属(ぞく)す温中益気湯(うんちうゑききたう)によろし此間をよく
見わけて療治(りやうぢ)すべし二方共に活幼心法(くわつようしんはう)に出たり常(つね)に
用て効(しるし)を取事多し
(十三)痘瘡(いも)放標(はうへう)の時節(じせつ)善悪(せんあく)の説
○痘病(とうひやう)発熱(ほつねつ)の時いかにも和(やはら)かに緩(ゆる)くその熱さしたり
覚(さめ)たりして二三日を経(へ)ての夜四日目の朝(あさ)より痘(いも)あら
【左丁】
はれ初て熱も退(しりぞ)き顔(かほ)口(くち)鼻(はな)顋(あぎと)【腮は俗字】耳(みゝ)手足(てあし)の間に大小
相ましはりばらりと出て其色上白く其 根(ね)紅(くれなゐ)にして
瘡(かさ)にひかりありて痘(いも)の赤(あかみ)と肉(にく)の白(しろ)みとをのづからわ
かれ明(あきらか)にして手にてさぐれは手にあたる所かたくさはる
を最上(さいしやう)の好(よき)痘瘡(いも)としるべきなり
○痘初めて出る事二三度に総身(そうみ)に出そろひ三日の後
手足(てあし)の心(はら)に出る事二つ三つ出るを好(よき)痘瘡(いも)としるべし
或は痘瘡に似(に)たる症(しやう)ありて出来たる瘡(かさ)も豆(まめ)のごとく
あれ共 真(まこと)の痘瘡(いも)ならねば手 足(あし)の心(はら)に出(で)ぬものなり
何ほど軽(かろ)き痘瘡にても手足の心(はら)に出ぬといふ事は
なきものなり能々心得べき事也