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【右丁】
咳嗽(がいそう)しきりに風を悪(にく)み自汗(しかん)し身 戦慓(せんりつ)《割書:ふるひわなゝく|事をいふ也》
し痘(いも)の色(いろ)惨白(さんはく)《割書:色あしく白(しら)け|たるをいふ也》なる者は中和湯(ちうくはたう)を用べ
し 人参(にんじん) 黄茋(わうぎ) 厚朴(こうほく) 白芷(びやくし) 川芎(せんきう) 当帰(たうき)
桔梗(ききやう) 防風(ばうふう) 《割書:各等|分》 肉桂(につけい) 藿香(くはつかう) 甘草(かんざう) 《割書:各半|分》
右 剤(ざい)として生姜(しやうが)棗(なつめ)を加(くは)へて煎服(せんふく)す糯米(たべい)《割書:もちごめ|の事也》
を加えて妙なり
○痘起脹の時 邪穢(じや▢)《割書:外よりふれおかす|けがれの事をいふ》にふれて其痘出
かね又は出て後起脹する事なき者には平和湯(へいわたう)を用へし
人参(にんじん) 当皈(たうき) 桔梗(きゝやう) 白朮(ひやくじゆつ) 紫蘇(しそ) 黄茋(わうぎ) 《割書:各等|分》
防風(はうふう) 白芍(ひやくしやく) 甘草(かんさう) 肉桂(につけい) 沈香(ちんかう) 檀香(だんかう) 乳香(にうかう)
藿香(くはつかう) 右剤として生姜(しやうが)を加(くは)えて水煎(すいせん)して用へし
【左丁】
外には蒼朮(さうじゆつ)棗(なつめ)沈香(ぢんかう)檀香(だんかう)乳香(にうかう)の類(たぐひ)を焼(たき)てその邪
気(き)を去(さる)べき也
(十五)痘瘡(いも)貫膿(くわんのう)の時節(じせつ)善悪(ぜんあく)の説
○痘瘡出て初てより七日に至りてを貫膿(くわんのう)の時といふ
なり其 形(かたち)円満(ゑんまん)にして光沢(くわうたく)ありて緑水(りよくすい)のごとく漸(やうや)く
にして蒼蠟(さうらう)の色となり玉蜀黍(なんばんきび)の形(かたち)のごとく手にて
摩(なづ)ればその皮(かは)堅(かた)く飲食(ゐんしよく)つねのごとく大小便 常(つね)のご
とくなる者を順症(じゆんしやう)とて薬(くすり)を服(ふく)するに及(およ)はざるなり
○貫膿(くわんのう)の時の悪症といふは痘出て七日に至りても膿(うみ)
を持(もつ)事すくなく痘(いも)の頂(いたゞき)陥(おちくぼ)み貫膿せざるは悪し
○貫膿の時痘の色しらけ灰色(はいいろ)にして中陥りて痒(かゆ)