東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 2

小児必用養育草 - 翻刻

小児必用養育草 - ページ 128

ページ: 128

翻刻

【右丁】 名つくこれ皮膚(ひふ)の気(き)弱(よは)きゆへなり急(きう)に保元湯(ほうげんたう)《割書:薬|方》 《割書:前に|しるす》を大料(だいりやう)にして用べししからざれば痒(かゆ)きに変(へん)じ て救(すく)はざるにいたるすべて痘(いも)は大形(おほかた)仕取(しとり)たるとおもへ 共十日過のかせくちに必 変(へん)じて悪症(あくしやう)出(いづ)るものなり 八日九日のあいだによく飲食(いんしよく)をつゝしみ風(かせ)にあたら ぬやうにすべしその時分は病家(ひやうか)もつかれ看病(かんびやう)人も 多くは眠(ねふ)りてゆだん出来るものなり年(とし)老(おひ)たる女 の物に馴(なれ)て性(しやう)静(しづか)なるを付そへて瘡(かさ)の色(いろ)病(やまひ)のしな 夜な〳〵の苦(くるし)みを医師(いし)にかたらしむべし小児はとに かく飲食(いんしよく)のつゝしみあしき故(ゆへ)にその害(かい)多し乳飲(ちのみ) 子(こ)は乳母(めのと)の食物(しよくもつ)をつゝしませ色欲(しきよく)の念(ねん)をおこさぬ 【左丁】 やうに怒(いかり)をなさしめぬやうにすべし多くは乳母(めのと)のつゝ しみあしきゆへにその害(かい)児(ちご)におよぶなり十四五 歳の病者(びやうじや)よりは飲食(いんしよく)と色欲(しきよく)とに心をつくべし いケほど軽(かろ)き痘(いも)なれ共此二ツをつゝしまぬ時はかな らず変(へん)じて死(し)にいたるなり能々心得べき也 ○総【惣】身いまだかせざるうちにまつ口 唇(くちびる)腐爛(くちたゞれ)て白く 舌(した)まで白くなる者は悪証なり ○収靨(かせ)の時にいたつて飲食まつたくすゝまず口 唇(くちびる) つねに物を喰(くら)ふがことくしきりに動(うごき)てとゞまらざる 者は九死一生なり ○総【惣】身の痘瘡(いも)収靨(かせ)にいたらず汁(しる)膿(うみ)出て総【惣】身たゞれ