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【右丁】
第一なり魚(うを)鳥(とり)の肉(にく)油(あぶら)あげの類その外 膩(あふらこき)物の類食
すべからす外は風寒(ふうかん)暑湿(しよしつ)の気(き)をさくべきなり十歳
以上の児(ちご)は読書(とくしよ)手習(てならゐ)の類しゐて懃(つとめ)しむる事なかれ
謡(うたひ)乱舞(らんふ)をなす事なかれ遠路(ゑんろ)を歩行(ほかう)すべからず十四
五歳の後よりは第一 色欲(しきよく)の事をいましむべきなり
かくのごとくする事百日なれは痘後(とうこ)の病(やまひ)といふ事
なし能々心得べき事なり
㊃あらかじめ痘(いも)の毒(どく)を解(げ)するの説
○諸(もろ〳〵)の医書(いしよ)に預(あらかじめ)《割書:あらかしめとは|前かどの事也》痘(いも)の毒を解(げ)する薬方(やくはう)を
のする事多し 本邦(ほんほう)にても医家(いか)にも家伝(かでん)と称(せう)
し秘方(ひはう)と号(がう)して種々(しゆ〴〵)の薬(くすり)あり用んとおもはゞ
【左丁】
上手の医師(いし)に相談(さうだん)してその指図(さしづ)をうけてなすべき
なり倭漢(わかん)ともに薬をせんじて其汁にて浴(ゆあみ)する事
あり是は外よりなす事にして害(かい)のなき事なれば
よきといふ事は幾度(いくたび)もなすべき事なり
○あらかじめ痘(いも)の毒(とく)を解(げ)するに雄鼠(おとこねずみ)を生(いき)なからとら
へて殺(ころ)し手足の肉(にく)をとりて煮(に)又は焼(やき)て用べし
児(ちご)をしてしらしむる事なかれと保赤全書(ほうせきぜんしよ)に見えたり
本邦(ほんほう)にても多くする事なり小鳥(ことり)など焼(やき)たるやうに
して児よくくふものなり用て害(かい)のなき事なれば
用べきなり此事をなさは中位の鼠(ねずみ)を用べし大に
して年 経(へ)たる鼠は毒(どく)あるなり用る事なかれ