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【右丁】
いひ出して後には神の告(つげ)なりといひて痘疹(いも)を軽(かろ)
くする香水(かうすい)ありとて諸人にあたふる愚夫(ぐふ)愚(ぐ)婦の輩
此香水をうけて小児に浴するの湯(ゆ)のうちに入てわかし
て洗(あら)ふ甚(はなはだ)しきものは此香水をのましむ此香水をの
みあらひなどすればかならず二三日がほと発熱(ほとほり)
ありて身中に細(こまか)なる瘡(かさ)出来なりその時これ神の
なす所のまじなひ痘(いも)よと云て誠(まこと)の痘瘡のごと
くとりあつかひて後は米泔水(こめのとぎしる)などかけてひしめきあ
えりける事ありしにかくのごとくしたる児(ちご)も痘をま
ぬかれずその上重き痘(いも)まゝ多かりき後によくきけば
漆(うるし)の煎(せん)じ汁を水にまぜて香水と名付 九国二島(くこくにとう)
【左丁 挿絵のみ】