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【右丁】
とゞまりそれより妄語(もうご)する事なかりしとなり
○礼記(らいき)内則(だいそく)に児子六歳にしては数(かず)と方(かた)の名(な)とを
教(をし)ゆべしと見えたり数(かず)とは一十百千 万(まん)億(おく)といふの数な
り方(かた)とは東西南北(とうざいなんぼく)の方角(はうがく)を教(をし)ゆべきなり七歳の時
よりは男童(おのわらは)女(め)の童おなじむしろに座(ざ)せしめず同じ
器(うつは)にて食(しよく)せしめず男女(なんによ)別(べつ)にある事を教るなり 日本(にほん)
にても大名(たいみやう)髙家(かうけ)の奥方(おくがた)へその付々(つき〴〵)の役(やく)人の子共(こども)を六
歳までは男童(おのわらは)をも鍵(じやう)の口の内に出入をゆるすなれ
ども七歳の正月よりはかたく禁(きん)じていれざる作(さ)
法(はう)なり是 中花(もろこし)の礼(れい)にかなひたる事なるべし
○礼記(らいき)の内則(だいそく)に八歳にして門戸(もんこ)を出入(いでいり)する時又は
【左丁】
座席(ざせき)につき飲食(ゐんしよく)する時かならず年(とし)の長したる
人よりおくれてすべきなり始(はしめ)て譲(ゆづり)を教(おし)ゆとて何
事にてもまづそなたへと長者(ちやうじや)にゆづるべきなり
○礼記(らいき)の内則(だいそく)に九歳にしては日をかぞふる事を教(おし)ゆ
と見えたり日を数(かぞ)ゆるとはあるひは朔日(ついたち)十五日又は十干(じつかん)
十二 支(し)の名を教る事なるへし十干(じつかん)とは甲(きのへ)乙(きのと)丙(ひのへ)丁(ひのと)
戊(つちのへ)己(つちのと)庚(かのへ)辛(かのと)壬(みづのへ)癸(みづのと)をいふ俗(ぞく)にゑとゝいふなり十二支(しうにし)と
は子(ね)丑(うし)寅(とら)卯(う)辰(たつ)巳(み)午(むま)未(ひつじ)申(さる)酉(とり)戌(いぬ)亥(い)をいふ俗(ぞく)にひよ
みといふなり小学(せうがく)の注(ちう)には上にいふ所の六歳より九
までは男女(なんによ)の童(わらは)をかねていふと見えたり
○中花(もろこし)の聖人(せいじん)八歳よりは小学(せうがく)に入るとあれは男子(なんし)