東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 2

小児必用養育草 - 翻刻

小児必用養育草 - ページ 27

ページ: 27

翻刻

【右頁】 事(じ)には旨(むま)【㫖】き物 魚(うを)鳥(とり)の類(たぐひ)をすゝめ猶更(なほさら)道理(だうり)にくらき人 は乳汁(にうじう)は食(しよく)事によるなり乳母をして飽満(あきみつ)るやうに せざれは乳(ち)も出(いづ)る事なしとて昼夜(ちうや)六七度も食はしむ 乳母はつねに喰馴(くひなれ)ぬ美物(びもつ)なれは口にかなひて喰過(くひすご)し脾(ひ) 胃(ゐ)に充塞(みちふさかり)て脹満(ちやうまん)の病となり或はあやしき病となり死(し) するに至(いた)る者多し又その家によりて乳母(めのと)の致(いた)しも馴(なれ) ぬ行儀作法(ぎやうきさはう)を教(をし)へ平生(へいぜい)の居(ゐ)ずまゐもとしてあれかく してあれこと葉もいやしくて悪(あし)きなどいひて乳母 の家に在る時かつて見も聞(きゝ)も馴(なれ)ぬ業(わさ)をならはしむる により乳母の気(き)鬱(うつ)し滞(とゞこほ)りて乳脉(にうみやく)通(つう)せずをのづから 乳(ち)も出ぬもの多(おほ)し又其家により此 理(り)ある事を聞おぼ 【左頁】 【乳母が座敷でお方様をはじめとする家の女性達に取り巻かれ,児子に授乳している図】