東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 2

小児必用養育草 - 翻刻

小児必用養育草 - ページ 48

ページ: 48

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【右頁】 をして病(やまひ)を生(せう)ずる事 多(おほ)し財(ざい)を費(ついや)すのみにあらず 其害(そのがい)多き事なり能〻心得べきなり ◯小児(ちご)をふさしむる時は枕(まくら)の上に銘(めい)ある釼(つるぎ)又は古(ふる)き鏡(か[ゝ]み) などを置(をく)べきなりよく邪氣(じやき)悪魔(あくま)をさくるなり銘釼(めいけん) 古鏡(こきやう)の邪氣(じやき)悪魔(あくま)をさる事 中花(もろこし)の書(ふみ)にもさま〴〵そ の奇特(きどく)をのする事多し 本邦(ほんほう)にてもまのあたり見聞(みきく) 事にしてたがはず児をふさしむる間(ま)には弓矢(ゆみや)を置(をく)べきな り是亦(これまた)邪氣(じやき)鬼魅(きみ)の類(たぐひ)をさくる事なり ◯千金論(せんきんろん)に小児生れて二百四十日に骨筋(ほねすぢ)みな成就(じやうじゆ)す母(はゝ) つねに児をして匍匐(ほふく)する事をおしゆべし一周(いつしう)の後しきり に行歩(ぎやうぶ)する事を教(をし)ゆべしつねに土(つち)と水(みづ)とを愛(あい)させてそ 【左頁】 だつべきなりと云へり匍匐(ほふく)とははらばひする事なり一(いつ) 周(しう)とは誕生日(たんしやうにち)をいふ貴(たつとき)も賤(いやしき)も児(ちこ)をそだつる事 上(かみ)にいふ 所のごとくすれは其益(そのえき)甚(はなはだ)多(おほ)し心得べき事なり   ㊁生子(むまれこ)産髪(うぶがみ)を剃(そる)の説(せつ)《割書:付たり|》宮參(みやまいり)の説 ◯集驗方(しうけんはう)に初生(しよせい)の児 初(はじ)めて髪(かみ)を剃(そる)事はかならず日を撰(えら) ぶに及ばずすなはち満月(まんげつ)《割書:生れて三十日|めにあたるをいふ》の日これを剃(そる)事 風俗(ふうぞく) の尚(たつと)ふ所なり産婦(さんふ)満月の日まては産房(さんばう)を出(いづ)る事なし此 日にいたりて小児と共に産房(うふや)を出べしかくのごとくする事 は胎髪(たいはつ)の穢(けがれ)《割書:按ずるに胎髪(たいはつ)の穢(けがれ)とは母の胎内に在(あり)し時より|生したる髪(かみ)なれはけがらはしとて剃(そり)て捨(すつる)をいふなり》又は産母(さんぼ) の穢 竈(かまど)の神に觸(ふれ)る事あれば小児(ちご)をして必 祟(たゝり)をなす 事ありそれ故(ゆへ)に此日小児の髪(かみ)を剃(そり)て産母(さんぼ)の穢(けかれ)の日数(ひかず)