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【右頁】
姜人(きやうひと)【羌人ヵ】は孕(はら)む事六ヶ月にして産(さん)するよし博物志(はくぶつし)に
僚人(れうひと)は孕む事七ヶ月にて産すと見えたり時珍(しちん)の説(せつ)に
七ヶ月の子八ヶ月の子 共(とも)に生育(せいいく)するなりその内七ヶ月
の子は猶更(なをさら)よくそだつなり七は陽数(ようすう)にしてよく変(へん)ずれ
はなりと見えたり必そだつべき事なり或(あるい)は又生子に之も
いへぬ不具(ふぐ)なる者あり盛長(せいちやう)して後も人前(にんぜん)にも出(いだ)し
がたき類の児は親(おや)の心にまかすべきなり
◯生れ子の手足(てあし)の指(ゆび)に駢拇(へんぼ)とて指(ゆび)の六つある者あり
生れたる時にそのまま切たつ時は血(ち)多(おほ)く出て死(し)に至(いた)る類
多し必三四歳の時分上手の外科(けくわ)に頼(たのみ)て切たつへし
少 跡(あと)の付までにて見苦(みぐるし)きにいたらずいまだ物の心もわ
【左頁】
かぬ時に切たるがよきなり十五六歳にもいたればその
見 苦(ぐるし)き事をおもひて切とらんとすれ共 指(ゆび)もふとくな
りてかへつて切にくきなり能〻心得へき事なり
◯生れ子 惣身(そうみ)に皮(かは)なくして倶(とも)に紅(くれなひ)の肉(にく)ばかりなるもの
ありこれ脾胃(ひゐ)の氣(き)不足(ふそく)なる故なり早米粉(わせごめのこ)を細(こまか)に
してうちつくれはすなはち皮(かは)生(せう)ずるなり皮生ずるをまち
てやむべしと王隠君(わうゐんくん)の説(せつ)に見えたり此事 本邦(ほんほう)にても
まゝ多き事なり此 術(じゆつ)をなしてよくなりたる事まの
あたり見しことなり此粉はずいぶん細(こまか)にしてよきなり
◯生れ子 惣身(そうみ)魚泡(ぎよはう)《割書:按ずるに魚泡(ぎよはう)とは魚の|腸(はらわた)の水ぶくれをいふ也》のごとく皮(かは)すきと
をりて水晶(すいしやう)のごとくなるありこれを砕(くだけ)は流(ながれ)もれて水を