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【右丁】
てくるしからず日を経(へ)ても後まて熱(ねつ)つよくして
煩(わづらは)しき時は病と心得て療治(りやうぢ)すべき事なり
○小児の諸病(しよびやう)大人(たいじん)に替(かは)る事なし上にいふ所の病は
みな小児にかぎりたるばかりをあげてしるすなり大人
とおなし類(たぐひ)の病はそれ〳〵の医書(いしよ)の病門(びやうもん)を見合て
療治(りやうぢ)すべきなりされ共その内に小児に用て利ある薬
を左(ひだり)にしるして急(きう)にそなふるなり
○小児の風をひきたるには惺惺散(せいさん)によろし 人参(にんじん)
白朮(びやくじゆつ) 白茯苓(びやくぶくりやう) 桔梗(ききやう) 括蔞根(くはつろこん) 細辛(さいしん) 薄荷(はつか) 《割書:各等|分》
甘草(かんざう) 《割書:少許(すこし)》 右 水煎(すいせん)して服(ふく)すべし咽(のんと)痛(いたみ)咽 乾(かはく)とき
は葛根(かつこん)をくわへ熱(ねつ)甚(はなはだし)き時は黄芩(わうこん)を加(くは)へ痘瘡(とうさう)の序病(じよびやう)
【左丁】
とも見わけがたき時は連翹(れんきやう)升麻(しやうま)葛根(かつこん)を加(くは)へよ嘔吐(おうと)
泄瀉(せつしや)吐乳(とにう)などあらば半夏(はんげ)陳皮(ちんひ)連翹(れんぎやう)を加(くは)へよ此時は
括蔞根(くわつろうこん)を去(さる)べし小児の風気(ふうき)のやうならばかならず
此薬を用べし
○小児 熱(ねつ)ありて風(かぜ)共 食滞(しよくたい)共見 分(わけ)がたき時は加減(かけん)
正気散(しやうきさん)によろし 藿香(くわつかう) 白朮(びやくじゆつ) 厚朴(こうぼく) 陳皮(ちんひ) 白(びやく)
茯苓(ふくりやう) 大腹皮(たいふくひ) 桔梗(ききやう) 白芷(びやくし) 《割書:各等|分》 甘草(かんさう)《割書:少許》 黄芩(わうこん)
右 一剤(いちざい)として生姜(しやうが)を加へて水煎(すいせん)し服(ふく)すべし吐乳(とにう)す
る者 嘔吐(おうと)するものには白芷(びやくし)を去(さり)て砂仁(しやにん)を加へてよし
○小児 脾胃(ひゐ)の気(き)よはく泄瀉(せつしや)をなしやすく或はやゝも
すれは吐乳(とにう)をなし顔色(かほいろ)黄(きば)み額(ひたい)に青筋(あをすぢ)をあらはす類(たぐい)