東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 2

魚類精進/早見献立帳 - 翻刻

魚類精進/早見献立帳 - ページ 79

ページ: 79

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【右丁】  なるべし必(かなら)ず夏日(かじつ)なりとも煮(に)  物(もの)さめたるは甚(【はなはヵ】)だ不馳走になる  なり冬(ふゆ)の日(ひ)もこれに准(じゆん)すべし 一/器(うつ)物(□【ものヵ】)いつもより清浄(しやうじ)なるへし異様(ことやう)  なる品(しな)は用ゆべからずこゝに一話(ひとつのはなし)  あり或(ある)豪家(がうか)の商人(あきんど)兼(かね)而(て)珍器(ちんき)  をこのめるゝが出入(ていり)之(の)道具屋(どうぐや)ある  とき長(ながさ)四尺ばかり巾(はゝ)壱尺六七寸  もある広蓋(ひろふた)のごとき器(うつわ)の中央(ちうわう)の  左右(さゆう)に銀(ぎん)の環(くはん)を打(うつ)たりいかなる器(き) 【左丁】  ともしれずといへども惣(そう)梨子自地(なしぢ)に  して蓋(ふた)の内(うち)高蒔絵(たかまきゑ)の結構(けつこう)  環(くはん)ならびに座(ざ)なんど誠(まこと)に手(て)を  尽(つく)したる器物(きぶつ)なれば求(もと)めおきて  珍客(ちんきやく)あらは用ゆべしと秘蔵(ひざう)せしが  原(もと)より諸侯(しよこう)がたに館入(たちいり)する家な  りしがいかなる折(をり)にや去(さ)る諸侯(しよこう)方(がた)  此方(このかた)いらせ給ふ折(をり)からすはや此時(このとき)  こそと此/器(うつわ)を大硯(おほすゞり)ぶたとし組肴(くみさかな)  山のことく積重(つみかさ)ねて御前(ごぜん)へ出(いだ)せしに