翻刻
【右丁 上段】
何角(なにかと)彼(かれ)これ御 取(とり)
まぎれ御 無沙汰(ぶさた)
御 噂(うはさ)申(▢▢し) 暮(くらし)御(お)子
さまがた御さえ〳〵
しく御 成人(せんしん)【ママ】御 成(せい)
長(ちやう)能(よふ)ぞや御 出(いで)
御 入(いり)緩々(ゆる〳〵)御 目(め)もじ
御 物語(ものがたり)いたし御 嬉(うれ)
敷(しく)併(▢▢▢▢) 去(▢り)なから
余り御 早々(そう〳〵)御 麤(そ)
【左丁 上段】
末(まつ)御 残(のこり)多(をほ)く山(やま)〳〵
御 気(き)のどく其折(そのをり)
柄(から)何寄(なにより)の御 土産(みやげ)
重宝(ちようほう)之(の)御 品(しな)沢山(たくさん)
に下(くだ)され御 用立(ようだち)候
傘(からかさ)風呂敷(ふろしき)御 持(もた)せ
御 返(かへ)し慥(たしか)に受取(うけとり)
大(をほ)きに失念(しつねん)遅(をそなは)り
御 心遣(こゝろづか)ひ御心配(ごしんぱい)
御 心置(こゝろをき)なく此品(このしな)あ
【右丁 下段】
菅家(かんけ)
このたびは
ぬさも
とり
あへ
ず
手向山(たむけやま)
もみぢの
にしき
神(かみ)の
まに〳〵
【左丁 下段】
三条右大臣(さんぜうのうだいじん)
名にし
おはゞ
あふさか
山(やま)
の
さね
かづら
人(ひと)にし
られで
くるよしも
かな