翻刻
【右丁 上段】
右(みぎ)の七色(なゝいろ)を粉(こ)にして
浴(ゆあみ)のとき肌(はだ)にぬり
あらへばつやを出し
はだへを濃(こま)やかにし
汗瘡(あせぼ)にきびすべて
肌(はだ)のあしきをもこま
かになること妙(めう)なり此(この)
洗(あら)ひこは初(はじ)め小糠(こぬか)か
から粉(こ)にて洗(あら)ひたる
上(うへ)を絹(きぬ)の袋(ふくろ)に入(いれ)て
あらふべし白粉(おしろい)を
はしらせ艶(つや)を出(いだ)す也
【左丁 上段】
○懸香(かけかう)匂袋(にほひふくろ)方(はう)
○新枕(にいまくら)
沈香(ぢんかう)《割書:四匁|二分》丁子(てうじ)《割書:四匁》
甲香(かふかう)《割書:半両》白檀(びやくだん)《割書:一匁》
麝香(じやかう)《割書:二分》薫陸(くんろく)《割書:五分》
○蓬生(よもぎふ)
麝香(じやかう)《割書:二匁》龍脳(りうなふ)《割書:五匁》
菊花(きくくは)《割書:五匁》
○菖蒲(あやめ)
沈(ぢん)かう《割書:一匁》丁子《割書:八分》
白檀(ひやくだん)《割書:一匁|二分》甘松(かんせう)《割書:八分》
麝(じや)かう《割書:四分》龍(りう)のふ《割書:二分》
【右丁 下段】
殷富門院(いんふもんいん)大輔(たゆふ)
見せばやな
をじまの
あまの
袖(そで)
だにも
ぬれ
にぞ
濡(ぬれ)し
色(いろ)は
かはら
ず
【左丁 下段】
後京極摂政(ごきやうごくせつしやう)
前太政大臣(さきのだいぜうだいじん)
きり〴〵す
なくや
霜(しも)
夜(よ)
の
さむしろ
に
衣(ころも)かたしき
ひとりかもねむ