翻刻
○上野 相生 萬歳連 竹葉守数
白酒をくまぬあたこの土器【かわらけ】もそこのくもりて引霞かな
布喜朝興
春くれはほかにけしきはあらゐのりひゝにかゝれる霞またよし
○仝 小幡 則 有挻
舎人まて袖に若菜を二葉三葉御相伴とてつむも春の野
仝 山中 瓢亭百成
八重霞たちふさかつて春の野に哥をしつかり置てゆけとや
附子盛兼
紙碪うてる山谷のうら小田にすきかへしぬる苗代のつち
○常陸付中 霞陽菴浦人
千金の日影さすてふ春の野に二分三分つゝ生ふる若草
仝 土師 身上持義
咲梅のはな香も匂ふ朝茶より声たてそめる春の鴬
仝 完戸 右箸持兼
今朝ははや白酒売の頭巾から浅黄にかすむ春の山川