翻刻
【右丁】
家内(かない)陽気(やうき)加減(かげん)の事
蚕(かひこ)出なば常(つね)に我家(わがいへ)の順気(じゆんき)を考(かんが)へ
我身(わがみ)の時服(じふく)袷(あはせ)又は単物(ひとへもの)にてもよき
程にすべし北風(きたかぜ)にて冷(すゞし)きと思はゞ
戸廻(とまは)りをさすべし南風(ようず)にて暖(あたゝか)なら
ば三方の戸(と)を開(ひら)き大(おほひ)に暑(あつ)しと
思はゝ四方 皆(みな)開(ひら)き高窓(たかまと)など明(あけ)て
涼(すゞ)しき風(かせ)をも入るべし都(すべ)て諸国(しよこく)蚕
出(いづ)る時節(じせつ)は春(はる)八十八 夜頃(やごろ)にて高山(かうざん)
には少し雪(ゆき)も残(のこ)り又蚕 蟄(すかく)時分(しぶん)
は五月 中(ちう)の前後(せんご)なり夏気(なつのき)に
【右丁図中】
丹波(たんば)
丹 後(ご)
但馬(たじま)
蚕棚(かひこだな)の
立様(たてやう)
薦(こも)かゆる
図
【左丁図中】
奥州(あうしう)流
蚕だなの図
わらだ
取かゆるてい
気にかゝる
花は
しまふて
蚕飼哉
菖軒#1