翻刻
【右丁】
差掛(さしかゝ)り人の衣類(いるい)も□□□#1違(ちが)ふ
べし爰(こゝ)の順気(じゆんき)を考(かんが)へ我家(わがや)の
陽気(やうき)を能(よく)おぼえ養育(やうゐく)すべし
家(いへ)の内(うち)の寒暖(かんだん)を拵(こしらへ)るを陽気(やうき)
を取(と)るといふなり又 余所(よそ)に戸(と)を
さすを見て手前(てまへ)の戸(と)をさす
べからず余所(よそ)に戸(と)を明(あく)るを見て
手前(てまへ)の戸(と)を開(あく)べからず陽気(やうき)は
家々(いへ〳〵)にて違(ちが)ふべし唯(たゞ)手前(てまへ)
の陽気(やうき)を能(よく)覚(おぼ)へて加減(かげん)する事
肝要(かんえう)なり
【左丁】
鷹(たか)の居起(ゐおき)手入(てい)れの事
蚕 鷹(たか)の居起(ゐおき)までにも二日 目毎(めごと)に
居尻(ゐじり)取替(とりかゆ)べし桑 拵(こしら)へは庖丁(ほうちやう)押(をし)
切(ぎり)の類(るい)にて蚕に見合(みあは)せ少しあらく
きりて是を五分 四方位(よはうぐらひ)の篩(とをし)にて
とをし箕(み)にて木(き)の類(るい)埃気(ごみけ)を去(さり)
能程(よきほど)にしてむらなくふりかけ喰(くは)す
べし雨天(うてん)にて蚕の居(ゐ)うらにかび
など出来(でき)る事あり其時(そのとき)はあらきすり
ぬかを蚕のうヘに少(すこ)し宛(づゝ)ばら〳〵と
ふりて後(のち)桑(くわ)を喰(くは)すべし居(ゐ)うら
【右丁図中】
桑(くわ)を
とる図
【左丁図中】
桑(くわ)拵(こしらへ)る
図(づ)