琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: 琉球大学所蔵 琉球・沖縄関係資料 vol. 1

南島紀事 下 - 翻刻

南島紀事 下 - ページ 43

ページ: 43

翻刻

は唯其厚恩を謝するのみにて到底即答に苦し み退て評議し尚伺ひ奉るへしと答ふ又諭して 曰開国の機運に際会し旧弊一掃万機 親裁の 世となり欧米及ひ清国とも条約を結ひ彼此公 使を派遣し互に在留交際し大に昔日の面目を 改め百事宇内の公法に基き四海一家の如く人 民を相護し相侵さゝるの同盟を為す是れ今日 の世態なり抑琉球は従来我か薩摩の付庸たり 然るを世人或は所属未定の如く皮相するもの あるか為か外人は亜細亜航海の便路を開と称 し該地に拠り修航場とせんと企図するものも ある由なれは予め公法に照し我か保護上の任 を尽すに足るへき備なけれは其時に臨み其藩 より何程の訴を起すも遽かに之を治むるの術 なかるへし旁深遠の廟議に出て其藩保護の為 め鎮台支営を那覇港上に建設せらるゝの内議 なり且其藩民曩に台湾に漂到し禍害を受け非 常の事変を醸し及一昨年七月漂船洋中困難の 際米船扶助して清国に到り我領事に交付し近 くは昨年五月には定海に漂着し又七月には五