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【右】
べからず
良(よ)からぬ臭気(くさみ)或(あるひ)は鹹味(しほからみ)を帯(お)びたる水(みづ)は飲(の)むべ
からず
水中(みづのふか)に小(ちいさ)き蟲(むし)或(あるひ)は有機物(いうきぶつ)より生(しやう)じたる黄色(きいろ)の
游埃(うきごみ)など混(まじ)るときは飲(い)むべからず
<第七>虎列刺(これら)、窒扶私(ちぶす)、痢病(りびやう)等(とう)の患者(くわんじや)の吐下物(はきくだしもの)を芥(ごみ)
溜(ため)便所(べんじよ)《割書:殊(こと)に井戸(ゐど)|に近(ちか)き者(もの)》に捨(す)てべからず直(す)ぐに土層(つちめ)を
潜(くゞ)りて井水(ゐどみづ)に混(まざ)り大害(たいがい)をなすものなり
<第八>豚牛馬(ぶたうしうま)等(とう)家畜(かちく)の小屋(こや)は井(ゐど)の近傍(まぢか)に設(まう)くべ
からず
【左】
丙 飲食物(いんしよくぶつ)
<問>飲食物(いんしよくぶつ)の注意(ちゆうい)は如何(いかに)して其(その)宜(よろ)しきを得(う)べきや」
我邦(わがくに)の人(ひと)は日常(つね〴〵)飲食(のみくひ)する物料(しなもの)の性質(せいしつ)を吟味(ぎんみ)せ
ざらうもの多(おほ)し是(こ)れ宜(よろ)しからざる風習(ならはし)にて苟且(かりそめ)
にも自己(おのれ)の命(いのち)を重(おも)んじ傅染病(でんせんびやう)流行(りうかう)等(とう)の時(とき)など
に方(あた)りて其(その)害(がい)を避(さ)けんと思(おも)はづ飲食物(いんしよくぶつ)の善悪(ぜんあく)
は必(かなら)ず審(つまびら)かに吟味(ぎんみ)せざるべからず人體(ひとのからだ)の臓腑(ざうふ)
と血液(ちしる)とは悪(あし)き食物(しよくもつ)に遇(あ)へは至極(しごく)もろきもの
にして如何(いか)なる屈強(くつきやう)の勇士(ゆうし)なりとも一口(ひとくち)の飲(のみ)
食(くひ)より病(やまひ)を起(おこ)し死(し)を来(き)たす程(ほど)の害(がい)を受(う)くるも