東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 5 江戸名所図会

江戸名所図会 20巻 巻之16 - 翻刻

江戸名所図会 20巻 巻之16 - ページ 46

ページ: 46

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【右丁】 建長(けんちやう)二年の秋(あき) 性信坊(しやうしんはう)夢想(むそう)に よつてみつから過去(くはこ) 生(しやう)の枯骨(ここつ)の所在(しよさい)を しり奥州(あうしう)信夫郡(しのふこほり) 土湯山(つちゆさん)に至(いたる)時(とき)に一(ひとり)の 猟人(れうしん)あり師云(しいは)く 此(この)松下(しようか)に我(わか)過去生(くはこしやう)の 枯骨(ここつ)あり汝(なんち) 是(これ)を堀(ほり)て 得(え)さすへしと 猟人(れうしん)云く 我(われ)業(けふ)を なさゝれは 明日(あす)の糧(かて) なしとて さらに■(うけか)【注】は す依(よつ)て性(しやう) 信坊(しんはう)猟者(れうしや)か 【図】 【左丁】 持(もつ)ところの 弓箭(きうせん)をとつて 石上(せきしやう)に投(とう)すれは 其箭(そのや)をのれと 発(はつ)し一鹿(ひとつのしか)を射(い)たり 師(し)則(すなはち)是(これ)をあたふ 猟人(れうしん)驚(おとろ)ひて其(その)凡(ほん) ならさるを悟(さと)り直(たゝち)に 松下(しやうか)を穿(うか)ち既(すて)にして 枯骨(ここつ)を得(え)けれは性(しやう) 信坊(しんはう)歓喜踊躍(くはんきゆやく)し 竟(つゐ)に其地(そのち)を封(ほう)して 一(ひとつ)の精舎(せいしや)を営(いとな)み 号(なつ)けて法得寺(ほふとくし) とはいひける 【図】 【注 「■:止+貝」は「肯」の誤】