翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 82

ページ: 82

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「右帖」 あらまし物と泪にくれ古郷の道も 見へわかず同年来の六日の夜筑前の 唐泊り浦に着にけり 扨又仙台の 沖にてふき流されし節残の嶋 村丸と云船是も同しく難船し 是は唐の国にぞ着にけり爰は人の 心やさしくて殊の外馳走抔して 弐拾人の人々皆仕合たる者也なれ共 「左帖」 二三人は病死す有る時には唐人共 腕(うで)押し枕引き棒ねぢ等たわむれ日本 人ゟは初手の内は力よわき者を出し 唐人共勝てば悦ぶ事限りなし 後は次第に力つよき者を出し其 内にも三人は殊の外 腕(うで)先きつよき 唐人共は壱人もかたずどふでも 日本に逢ふては叶わさるとぞ申しける