翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 81

ページ: 81

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「右帖」 迚先夫迠にあがりやにとて桜町籠や の招き四畳の間にこそ住居けり去 程に同年の八月に江戸ゟの御免を 承り奉り 御公儀様ゟ我れを積み 来り阿蘭陀に御褒美として銅弐 千斤を被下猶又筑前の太守様ゟも 八ケ木弐拾石を給りけると也厚き恵の 御代にあいて難有泪こぼれけり早 「左帖」 国元にかへらんと延びたる髪を元服し 乗りも習わぬ駕に乗り荷物も不残 我に給はり古郷の方に急けり天より 降りし我命とおもへは嬉しさかなしさ は死して地獄の責苦(せめく)にもいかでを とるまじ我身壱ツを元の身にして 古郷の人々問をならば何と答へん 云(こと)の葉をちりなばかゝる物思ひ