東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 3

唐詩選画本, [五編]5巻 - 翻刻

唐詩選画本, [五編]5巻 - ページ 55

ページ: 55

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  至(いたつて)_二端州駅(たんしうえきに)_一見(みて)_二杜五審言(とごしんげん)。沈三佺期(しんさんぜんき)。閻五朝隠(ゑんごてうゐん)。王(わう)   二無競(じぶけいが)。題(だいするを)_一 ̄ヲ壁(かべに)慨然(がいぜんとして)成(なす)_レ咏(ゑいを) 逐臣北地(ちくしんほくちに)承(うく)_二巌譴(げんけんを)_一。調(てうせられ)到(いたつて)_二南中(なんちうに)_一毎相見(つねにあいみんとす)。豈意南中歧路(あにおもはんやなんちうきろ)多(おほくして)。千山万水(せんざんばんすゐ)分(わかたんとは)_二鄉県(きやうけんを)_一。雲揺雨散各翻飛(くもうごきあめさんじておの〳〵ほんひす)。海闊(うみひろく)天長(ながくして)音(いん) 信稀(しんまれなり)。処処山川同瘴癘(しよ〳〵のさんせんおなじくしやうれい)。自憐能(みづからあはれむよく)得(えん)_二幾人帰(いくばくひとかかへることを)_一。【印「天真」】 ------------------------------------------------------------------------------- 唐(たう)の中宗(ちうそう)神竜元(しんりようぐわん)年 張易之(ちやうえきし)を誅(ちう)せし時(とき)此(この)四人もまきぞへに逢(あひ)て嶺南(れいなん)へ逐(おひ)やらるゝ其 道中(だうちう)端州(たんしう)迄は一 通(とを)りを行(ゆき)これより方々(はう〴〵)へ別(わか)れ行(ゆく)此時(このとき)端州(たんしう)の茶(ちや)やの壁(かべ)に各(おの〳〵)手前(てまへ)の所存(しよぞん)を 述(のべ)て題(だい)した詩(し)が有て宋之問(そうしもん)も嶺南(れいなん)へ行(ゆく)とて休(やす)みてみれば先(さき)へ行(ゆき)た衆(しゆ)の詩(し)が有を 見て此 詩(うた)を題(だい)した北地(ほくち)とは都(みやこ)のこと厳譴(げんけん)とはきびしき御とがめ調(てう)は選(えらば)れ役替(やくがへ) すること南方行(なんばうゆき)たらばひとつ処で出会(であは)ふと思ひの外 端州(たんしう)から方々(ばう〳〵)へ郷県(きやうけん)を分(わか)つて ちり〴〵になつてゆく寄合(よりあふ)た者(もの)どもが風(かぜ)に吹(ふき)ちらさるゝごとく散(ちり)〴〵に翻飛(ほんひ)し わかるゝ遠方(えんばう)なれば音信(いんしん)も通(つう)しがたしつれ立(だつ)た面(めん)々はちり〴〵なれ共 瘴癘(しやうれい)のあ しき気(き)は南中(なんちう)に多(おほ)いから誰々(たれ〳〵)も同(おな)じく此気(このき)はのがれぬ此所(このところ)へ来(き)たものは瘴癘(しやうれい)の 毒気(どくき)に中(あたり)て死(し)ぬが大方(おほかた)おれも遁(のが)れまい 【挿絵】