翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

広恵済急方 3巻 - 翻刻

広恵済急方 3巻 - ページ 71

ページ: 71

翻刻

【右頁】  のなり又 瀉(くだ)して吐(は)かず吐(はい)て瀉(くだ)さゞるものあ  り別(べつ)に療法(りやうほふ)あり右(みぎ)療法(りやうほふ)如是(かくのごとし)然(しか)るに若(もし)中脘(ちうくわん)以  下に邪物(ぢやぶつ)ある者に誤(あやまり)て駿烈(すると)の吐剤(はきぐすり)を用れば  徒(いたづら)に其気(そのき)ばかり升提(つりあげ)て但(たゝ)乾嘔(からゑたき)甚しく漸々(ぜん〳〵)  に肚腹(はら)膨脹(はりつめ)水漿(のみもの)咽(のんど)に下(くだ)らず冷汗(ひやあせ)出(いで)悶(もかき)乱(くるし)みて  死(し)す中脘(ちうくわん)以上にある者を誤(あやまり)て下剤(くだしくすり)を施(ほどこ)せば  上達(うえへのほる)元気(げんき)を壅(とぢ)遏(ふさ)ぐ故又 悶乱(もんらん)し遂(つい)に元気(げんき)接(とり)  続(つゞ)かずして死(し)す懼(おそ)るべし此 證(せう)危急(ききう)なる事(こと) 【左頁】  風前(かせのまへ)の燭(ともしび)の如し病発(びやうほつ)に理(ぢ)を失(とりうしな)へば後(のち)に適当(てきとう)  の薬(くすり)ありとも効(しるし)なし 〖療法(りやうほふ)〗先(まづ)心下(むなさき)いたみ悪心(むねわるく)或は乾嘔(からゑたき)などし心下(むなさき)に 邪物(じやぶつ)ありて按(おし)て痛(いた)むは頓(はやく)至極(しごく)鹹(しほから)き塩湯(しほゆ)一 茶鍾(ちやわん) を飲(のま)しめ指(ゆび)を咽(のんど)に挿(さしこみ)て或は紙撚(こより)又は鳥(とり)の羽(はね)を 咽(のんど)に入(い)れ探(さぐ)りて邪物(しやぶつ)を吐(はき)出(いだ)してよし若(もし)夫(それ)にて も吐(はか)ざるは再(ふたゝ)び一 杯(はい)を飲(のま)しめ前のごとく探(さぐ)り 吐(はか)せてよし○又方 濃(こき)塩湯(しほゆ)の中(なか)へ童子(こども)の小便(せうべん)と 【〖 〗は隅付き四角囲み線】