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コレクション: 地誌・郷土資料

続/江戸砂子温故名蹟誌 - 翻刻

続/江戸砂子温故名蹟誌 - ページ 159

ページ: 159

翻刻

【OCRのまま】 の序に云九日本にて花といふは誤になんそもれすら中ころ の事にてむかしは梅をそ申たんなると有り 廻梅屋敷門番に海月はなきか梅の昼粟本四朗 鱒臥竜梅有分に惚にわたかまる梅の肌河津玉賀 ○黄麺根岸の里東叡山北の核なり 東叡山北の麓なり 凡関東の諸鳥の声はみなぶみたるといへり此里の尊 は元禄のころ御門主様より上方のうくひ半をあまた放させ られしその卵なるゆへ声だみざるといふ 西行 鶯はぬなりの谷の谷の谷の谷の谷のはなかなかぬ也けり 本朝にて暈と称するは報春鳥といふ鳥にて中華の属とは異 〽古かろしきうくひすの御所言葉 ○椿山梅山牛込関口の近所水神の住あり ○椿山椿山 椿山 牛込関口の近所水神の社あり 此山の前後一向に接なり此所を向ふ椿山といふ戸塚の内に も捨山といふあり蓮花院と云宝泉寺の持也 ○花東叡山江都随一花の名ところ也 東叡山 毎春の遊観そらは呉天の雪にして加賀笠重く下は楚世の地 維緒の香踏香しう花のよこ雲あけそめて桜にしらむ吉野 の山を模しその種をもうへられし也もろ国の花はよし野 を種とし江都は上野を種としけるにや 法橋慶台 大木雪まかふよしのる花を種としてよもに咲ちる山さくゝもな しゆんしさんほうせんし ○七面の花大窪春時山法善寺はゆのやしろ有 境内広からすはなも上野のこときにはあらざれとも 此辺にての病所也うしろは西向の天神の境内につゝき ひとへの垣をへたてたり天神のやしろの前は谷陰の細き 流ありこなたにすこしき山に幕うつ所もありて衣のころは 七面の境内より此あたりへつらなり幕毛氈の遊民多し 蝸千本桜浅草寺本堂のうしろ いにし悪のとし藪をひらきて桜樹をおほく植て寅の春を待顔也