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コレクション: STAGE9

日本温泉考 - 翻刻

日本温泉考 - ページ 40

ページ: 40

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 《割書:創ニ|宣シ》 同《割書:(地)| 》石村 《割書:石村ニアリ泉|質治効同上》 阿蘇郡《割書:(地)| 》杖立 《割書:下城村ニアリ、泉質|硫塩二気ヲ含ミ風》  《割書:疾、風毒、金|創ニ宣シ》 同《割書:(地)|( )》 峐湯(ハゲユ) 《割書:西里村ニアリ泉質、礬気ヲ|含ミ痰飲、血症、金創ニ宣シ》 同《割書:(地)|(一)》奴留(ヌル) 《割書:北里村ニ|アリ泉質》【ルビ:痰飲タン、北里キタサト】【52の正誤表より( )→(一)】  《割書:硫気ヲ含ミ、痲|疾、火毒ニ宣シ》 同《割書:(地)|(一)》寺小野(テラヲノ) 《割書:上田村ニアリ泉質礬|気ヲ含ミ疝積ニ宣シ》 同《割書:(地)|(一)》満願寺【ルビ:上田カミタ】  《割書:満願寺村ニアリ、泉質礬塩二気ヲ含ミ治効同上○田野原、同村ニ|アリ礬気ヲ含ミ逆上ニ宣シ○黒川、泉質同上小瘡、金創ニ宣シ》 同《割書:(地)|(一)》湯山   《割書:小里村ニアリ、泉質硫気ヲ含ミ湿邪|疝気ニ宣シ○内牧湯、同村ニアリ》 同《割書:(地)|  》地獄湯 《割書:川後田村ニアリ硫気|ヲ含ミ諸瘡ニ宣シ》  同《割書:(シ)|(地) 》朽木(クチノキ)湯 《割書:同村ニアリ、含塩泉ナリ○(地)泉|質礬気ヲ含ミ逆上疥癬ニ宣シ》 同《割書:(シ)|  》垂玉(タルタマ) 《割書:同村、硫酸及|多量ノ鉄気》  《割書:ヲ含ム泉質治効ハ上野草津ニ|類似ス第廿八葉ヲ見ルヘシ》 同《割書:(ゲ)|  》湯谷(ユノタニ) 《割書:長野村ニアリ、温度二百十二度、鉄|気及ヒ緑礬ヲ含ミ泉質治効同上》   山本郡《割書:(地)|(一) 》慈恩寺(ジオンジ) 《割書:慈恩寺村ニアリ、硫酸気ヲ含ミ小|瘡、金創ニ宣シ又筋骨ヲ和ラク》 葦北郡《割書:(地)|(一) 》  湯出 《割書:湯出村湯鶴ニアリ硫気ヲ含ミ腹|痛、腰痛、疝気、湿毒、頑癬等ニ宣シ》 同《割書:(ラ)|(地)》湯浦(ユノウラ) 《割書:湯浦村ニアリ、温度百|〇四余、泉中淡灰色》【ルビ:頑癬タムシ】  《割書:ナル硫黄ノ沈殿物アリ其内ニ銀ヲ二三日間浸セハ黒色ヲ帯フルト云フ泉水ハ冲|積土ヨリ湧出シ其湧出スル量ハ乾潮ニテ一秒時間凡一斗許満潮ノ時ハ其量増加セ》  《割書:リト云フト雖トモ海潮マテハ凡五丁余アリ且泉中ニモ鹹味ナケレハ海潮ノ乾満ニ|由テ増減アルノ説ハ信シ難シ○(地)泉質礬酸二気ヲ含ミ風湿、脚気、頭瘡、小瘡等ニ》  《割書:宣|シ》 同《割書:(ゲ)|(ラ)》日奈久(ヒナク) 《割書:日奈久町ニアリ、硫、塩二気ヲ含ム治効ハ伊豆熱海無塩湯|ニ類似ス第八葉ヲ見ル可シ○松ノ湯、白石ノ湯、西ノ湯、中》  《割書:ノ湯ハ泉質共ニ類似シテ単純ナリ故ニ効能少シ、温度ハ百〇六度ヨリ百十一度ニ|至ル○東西百間似内ニ八泉アリ又同所ヨリ凡百間離レタル海岸ニ於テ一泉》  《割書:アリ之ヲ浜湯ト云フ温度幷一秒時間泉水湧出ノ量左ノ如シ○浜湯、温度百十六度|六、湧出ノ量凡三升七合○油屋湯、温度同上、同七升五合、○伊勢屋湯、温度同上、同少》  《割書:量ナラン(四)中町新湯、同百十三度、同少量ナラン○元塩屋湯、共ニ同上○築地西、同|百十一度二、同二升五合、○築地東、同百〇九度四、同三升七合許○本湯、同百〇七度》  《割書:六、同少量ナラン、冲積土ヨリ湧出ス而シテ瓦斯球常ニ水中ニ登揚ス○亀ノ齢即|チ角塩屋、同百〇五度八、同少量ナラン、以上皆稍同質ニシテ少許ノ硫気アリ》

現代語訳

創傷に適している。同(地方温泉)石村 石村にあり、泉質・治療効果は上記と同じ。阿蘇郡(地方温泉)杖立 下城村にあり、泉質は硫黄と塩分の二成分を含み、風疾、風毒、外傷に適している。 同(地方温泉)(一等)峐湯(はげゆ) 西里村にあり、泉質はみょうばん成分を含み、痰飲、血症、外傷に適している。同(地方温泉)(一等)奴留(ぬる) 北里村にあり、泉質は硫黄成分を含み、麻痺疾患、火毒に適している。 同(地方温泉)(一等)寺小野(てらおの) 上田村にあり、泉質はみょうばん成分を含み、疝積に適している。同(地方温泉)(一等)満願寺 満願寺村にあり、泉質はみょうばんと塩分の二成分を含み、治療効果は上記と同じ。田野原、同村にありみょうばん成分を含み逆上に適している。黒川、泉質は上記と同じで小瘡、外傷に適している。 同(地方温泉)(一等)湯山 小里村にあり、泉質は硫黄成分を含み、湿邪・疝気に適している。内牧湯、同村にある。同(地方温泉)地獄湯 川後田村にあり硫黄成分を含み諸瘡に適している。 同(史料)(地方温泉)朽木(くちのき)湯 同村にあり、含塩泉である。(地方温泉では)泉質はみょうばん成分を含み逆上・疥癬に適している。同(史料)垂玉(たるたま) 同村、硫酸および多量の鉄分を含む。泉質・治療効果は上野草津に類似している。第28葉を参照のこと。 同(現地調査)湯谷(ゆのたに) 長野村にあり、温度212度、鉄分および緑ばんを含み、泉質・治療効果は上記と同じ。 山本郡(地方温泉)(一等)慈恩寺(じおんじ) 慈恩寺村にあり、硫酸成分を含み小瘡、外傷に適しており、また筋骨を和らげる。葦北郡(地方温泉)(一等)湯出 湯出村湯鶴にあり硫黄成分を含み、腹痛、腰痛、疝気、湿毒、頑癬等に適している。 同(蘭書)(地方温泉)湯浦(ゆのうら) 湯浦村にあり、温度104度余、泉中に淡灰色の硫黄の沈殿物がある。その中に銀を2〜3日間浸すと黒色を帯びるという。泉水は沖積土より湧出し、その湧出する量は干潮時に1秒間約1斗ほど、満潮の時はその量が増加するというものの、海の潮まではおよそ5丁余りあり、かつ泉中にも塩味がないので、海潮の干満によって増減があるという説は信じ難い。(地方温泉では)泉質はみょうばんと硫酸の二成分を含み、風湿、脚気、頭瘡、小瘡等に適している。 同(現地調査)(蘭書)日奈久(ひなく) 日奈久町にあり、硫黄、塩分の二成分を含む。治療効果は伊豆熱海無塩湯に類似している。第8葉を参照のこと。松の湯、白石の湯、西の湯、中の湯は泉質がともに類似して単純であるため効能は少ない。温度は106度から111度に至る。東西100間以内に8つの泉があり、また同所からおよそ100間離れた海岸に1つの泉がある。これを浜湯という。温度および1秒間の泉水湧出量は以下の通りである。 浜湯、温度116.6度、湧出量約3升7合。油屋湯、温度同上、同7升5合。伊勢屋湯、温度同上、同少量。中町新湯、同113度、同少量。元塩屋湯、ともに同上。築地西、同111.2度、同2升5合。築地東、同109.4度、同3升7合ほど。本湯、同107.6度、同少量。沖積土より湧出する。そして瓦斯球が常に水中に上昇する。亀の齢すなわち角塩屋、同105.8度、同少量。以上はすべてやや同質で少しの硫気がある。