翻刻
【上段】
○檜(ひのき)は深山(しんざん)あり
て補 大木(たいぼく)となる白木(しらき)
の木具(きぐ)曲物(まげもの)など
みな此木を用(もち)ひて
最上(さいじやう)とす又 楫(かぢ)に
つくるなり
○補 圓柏(いぶき)は葉(は)栢(かや)にゝ
て実(み)は松に似(に)たり
尖(とが)りかたし但(たゞ)し
葉(は)檜(ひのき)に類(るい)して
色黒(いろくろ)く皮(かわ)あらし
檼柏(いんはく)同
○檉(むろ)は補 檉柳(ていりう)なり
一名 雨師(うし)といふ
皮(かわ)あらし
○杉(すぎ)は補 深山(しんさん)に生(しやう)
ずるもの大木と
なる木立(こだち)直(すぐ)に
て枝葉(ゑたは)しげる也
煎(せん)して毒瘡(どくさう)を
洗(あら)ひ水に浸(ひた)し
て脚気(かつけ)腫満(しゆまん)を
治(ぢ)す
○仙栢(いぬまき)は補 槙(まき)のは
に似(に)たり実(み)の形(かたち)
手(て)を合(あは)せたるか如(こと)し
一名 羅漢松(らかんしやう)
【挿絵】
檜(くわい) ひのき
圓柏(ゑんはく) いぶき
檉(てい) むろ
仙栢(せんはく) いぬまき
杉(さん) すぎ