翻刻
【上段】
○躑躅(つゝじ)は類(たぐひ)多し
紫花(しくは)は 補 二月に花
さく赤(あか)つゝじは三月
花さくれんげつゝじは
少し遅(おそ)く花大に
して見事なり霧(きり)
島(しま)は花 濃紅(こいへに)にして
美(び)なりもちつゝじは
薄紫(うすむらさき)四月花さく
りうきうつゝじは白花
と紫(むらさき)の花大にし
ておそし杜鵑花(さつき)は
五月花さく紅紫(へにむらさき)
又は白紅交(はくこうまじ)り種々(しゅ〴〵)有
○辛荑(こふし)は葉 細(ほそ)
長(なが)し花白くして
少し赤(あか)みあり花
を木筆花(もくひつくは)といふ也
春花さく
○木蘭(もくらん)は香蘭(からん)に
似(に)て花は蓮(はす)のごと
くうち白く外かわ
むらさきなる 補 花を
木蓮花(もくれんげ)といふ
○厚朴(こうぼく)は春葉(はるは)を
生し四季しほま
ず花くれないに実(み)
あをし一名 榛(しん)
【挿絵】
羊躑躅(やうてきちよく) れんげつゝじ
映躑躅(えいてきちよく) あかつゝじ
杜鵑花(とけんくは) さつき
辛荑(しんい) しでこぶし
木蘭(もくらん) もくれんげ
厚朴(こうぼく) ほうのき