翻刻
【上段】
○粉団(てまり)は葉(は)まるく
花白くして手毬(てまり)
のごとし四月花さ
く玉繍花(ぎよくしうくは)とも繍(しう)
毬花(きうくは)ともいふ 補 かん木(ぼく)
といふ木も粉団(てまり)に似(に)
たる花なり大てま
り小でまり二 種(しゆ)有
○紫陽(あぢさい)は 補 五月花
さく粉団(てまり)似たり色(いろ)
はるり又うす紅白
あり葉てまりに
似(に)て葉(は)さき尖(とか)る
木の長(たけ)三四尺
○薜荔(まさきのかつら)は一名を
木饅頭(もくまんちう)といふ又
鬼饅頭(きまんぢう)といふ 補 秋
のすゑに青(あを)き実(み)
のる中あかし
○梔(くちなし)は 補 花白く五
月にさく実(み)は黄(き)
なる染色(そめいろ)に用ゆ
上 焦(しやう)の熱(ねつ)をくだし
痰(たん)を治(ぢ)す花を
薝匐(せんふく)【簷は誤 注】といふ
【注 くちなしの漢名は薝匐(たんふく或はせんふく)で「せん」の字は竹かんむりではなく艸冠なので筆者の誤と思われる。】
【挿絵】
粉団(ふんたん) てまり
紫陽(しやう) あぢさい
薜荔(へきれい) まさきのかづら
梔(し) くちなし