翻刻
【上段】
○錦帯花(やまうづき)は四月に
花さく楊櫨(うつぎ)に似(に)
て花 葉(は)ともに大
なり花 開初(ひらきはしめ)には
白く後(のち)に赤(あか)く成
○楊櫨(うつぎ)は葉(は)こま
かく花も小(ちいさ)く木(き)は
黄色(きいろ)をそむるによ
し実(み)は莢(さや)をなす
空疏(くうしよ)同
○棘(いばら)は 補 山野(さんや)に多し
はり多(おゝ)く群(むらが)り生(しやう)
ず五月白き花 咲(さく)
棘刺(きよくし)棘鍼(きよくしん)並同
○角楸(あづさ)はかはらひさ
ぎといふ 補 実(み)はさゝげ
のごとく細長(ほそなが)くふさ
をなす冬(ふゆ)葉(は)落(おち)
て角(つの)なお有
○木槵(つぶのき)は五六月に
白き花さく実生(みしやう)
は青(あを)く熟(じゆく)すれば
黄(き)なり
【挿絵】
錦帯花(きんたいくは) やまうつぎ
楊櫨(やうろ) うつぎ
棘(きよく) いばら
角楸(かくしう) あづさ かはらひさき
木槵(もくりん) つぶのき