翻刻
【上段】
○桐(きり)は琴(こと)につくる
四月花さく白く
薄紫(うすむらさき)なり大木(たいぼく)
あり箱(はこ)などつくる
に此木を用ゆ
○梧桐(ごとう)は皮(かわ)青(あを)く
ふしなし実(み)は
胡椒(こせう)のごとくかわ
にしわあり花は
小にして黄(き)なり
櫬(しん)同
○櫟(くぬぎ)は 補 葉はかしわ
に似(に)てうすし
又 栗(くり)に類(るい)す実
を橡実(しやうじつ)といふ俗(ぞく)
にどんくりといふ也
木かたく薪(たきゞ)とし
て最上(さいじやう)なり
○槲(かしわ)は一名 樸樕(ぼくそく)
といふ実を櫟橿(れききやう)
子(し)といふ 補 俗(ぞく)にかし
といふ品類(ひんるい)多し
木かたくして棒(ばう)
につくるなり
【挿絵】
桐(とう) きり
梧桐(ごとう) きり
櫟(れき) くぬぎ
槲(こく) かしわ