翻刻
【上段】
○石檀(とねりこ)は葉(は)槐(えんじゆ)に似(に)
たり樳木(じんぼく)苦櫪(くれき)並
同 皮(かわ)を秦皮(しんひ)といふ
○合歓(ねむのき)は五月に
花さく色(いろ)紅白(こうはく)也
実にさやあり 補 葉(は)
昼(ひる)ひらきて夜(よる)しぼ
むよつて一名 夜合(やがう)
樹(じゆ)といふ
○楡(にれ)は赤白(しやくびやく)二 種(しゆ)有
三月に莢(さや)を生(しやう)すか
たち銭(ぜに)の如し色(いろ)白
し実を楡莢(ゆけう)楡銭(ゆせん)
といふ
○葉(よう)は木のはなり
嫰葉(どんよう)わかば紅葉(こうよう)も
みぢば落葉(らくよう)おちば
病葉(ひやうよう)わくらは
○株(しゆ)はくるぜなり俗(ぞく)
にいふかふなり土(つち)に
入を根(ね)といひ土を出
るを株(しゆ)といふ
○蘖(かつ)は木のわかば
への事なり枿(かつ)丕(かつ)
ならびに同
○芽(げ)は草(くさ)のめざし
いつるをいふ萌芽(ばうか)と
もいふ又さしめを云
【挿絵】
石檀(せきたん) とねりこ
合歓(がうくわん) ねむのき
楡木(ゆぼく) にれ
葉(えう) は
株(しゆ) かぶ
蘖(かつ) ひこばへ
寄生(きせい) やどりき
芽(け) ぬきざし