翻刻
【上段】
○苣(ちさ)は胸腷(むね)をひらき筋(すぢ)
骨(ほね)をかたくし目(め)をあきら
かにし乳汁(にうじう)をつうじむしを
ころす
○芥(からし)は腎経(じんけい)の邪気(じやき)をのぞ
き上気(じやうき)せきを治(ぢ)し胃(ゐ)を
ひらき胸(むね)を利(り)し九 竅(けう)を
利(り)す
○薺(なづな)は肝(かん)を利(り)し中をや
はらげ胃(ゐ)をまし五ざうを
利(り)す
○莙薘(たうぢさ)はすぢほねをおぎ
なひ胸(むね)のふさがりをひら
き熱(ねつ)を解(げ)す
○天蓼(またゝび)は中風(ちうぶう)口ゆがみけんべ
きかたまり女子(によし)の虚労(きよらう)を治(ぢす)
○蕗(ふき)は葉(は)あふひにゝてひろ
じ茎(くき)は煮(に)てくらふべし
款冬(ふき)と和訓(わくん)同(おなじ)きがゆへに
あやまる事 多(おほ)し
○蘘荷(めうが)は蠱(こ)にあたり沙虫(しやちう)
蛇毒(じやどく)を解(げ)す多(おほ)くくらへば
脚(あし)に利(り)あらず
○莧(ひゆ)は気(き)をおきなひ熱(ねつ)を
のぞき九 竅(けう)をつうじ大小 腸(ちやう)
を利(り)し癜(なまず)を治(ぢ)す
○独活(うど)は痛風(つうふう)を治(ぢ)し中風(ちうぶう)
湿冷(しつれい)逆気(ぎやくき)皮膚(ひふ)かゆく手(て)
足(あし)ひきつるを治(ぢ)す
○瓢(なりひさご)は脹(はれ)を消(せう)し虫(むし)をころ
し痔(ぢ)下血(げけつ)を治(ぢ)し血崩(けつばう)
赤白(しやくびやく)の帯下(こしけ)を治(ぢ)す
【挿絵】
苣(きよ) ちさ
苦苣(せんば)
萵苣(きじのを)
薺(せい) なづな
芥(かい) からし
莙薘(くんたつ)
たうちさ
天蓼(てんれう)
またゝび
蕗(ろ) ふき
ふきのとう
蘘荷(めうが)
めうがのこ
莧(けん) ひゆ
野莧(やけん) くさひゆ
独活(どくくわつ) うど