翻刻
雷(ライ)-霆(てい)と理を同ふす北極下の地は太寒赤道之下は偏(ヘン)
熱(ネツ)にしてともに地震少し砂土の地は気|䟽(ソ)にして聚(アツ)ま
らず震少し泥(デイ)【左ルビ:トロ】土(ド)之地は空に気の蔵むことなし故に震
少し温煖(ヲンダン)之地多石之地下に空穴有て熱気吹入て冷
気のために摂斂(セツレン)せられ極る則は舒放(ジョハウ)して其地を激搏(ゲキハク)
すたとへは大筒石火矢などを高楼 巨塔(キョタフ)の下に発せば
其 震衝(シンショウ)を被(カウフ)らざること無きがことし然れども大地通
して地震する事なし震は各-処各-気各-動なりと
唯一処の地のみなり其 軽重(ケウチウ)に由て色〻の変あり地に
新山有海に新島あるの類ひ少なからず震後地下の燥気(サウキ)
猛迫(マウハク)して熱火(ネツクハ)に変して出れは則震 停(トマ)るなり
○地震の徴
震せんとする時夜間に地に孔(アナ)数〻出来て細き壌(ツチクレ)を
噴(フキ)出して田鼠【左ルビ:タネツミ】坋(ウコモツ)ごとしと是土龍【左ルビ:ヲコロモチ】などの持上るの類
ならん歟
又老農野に耕(タガヘ)す時に煙を生ずることきを見て将(マサ)