翻刻
【右丁】
◯冥加(みやうが)を思(おも)はゞ茶漬(ちやづけ)を慎(つゝしん)で白粥(しらかゆ)又は雑炊(ざうすい)を用(もち)ひ昼(ひる)は麦飯(むぎめし)を食(しよく)し給へば七の徳(とく)あり第一/天慮(てんりよ)を休(やす)め
第二/人(ひと)を助(たすけ)第三/麦米(むきこめ)を助(たすけ)第四/財(ざい)を助第五/徳(とく)を助第六/身(み)を助第七/子孫(しそん)を助る理(ことはり)あるゆゑ
無上(むじよう)の大/陰徳(ゐんとく)なれば貴賤(きせん)共(とも)不/作(さく)をおそれひたすら米穀(べいこく)を食(くひ)のばし給へ
◯雑炊(ざうすい)之/仕方(しかた) 但シ此法にて三人前の食分(くいぶん)あるべし
一/白米(はくまい)二合 小麦粉(こむぎこ)一合 米泔(しろみづ)四升 味噌(みそ)五拾匁 塩(しほ)見合(みあはせ) 此/中(なか)へ蕪菜(かぶらな)
大/根(こん) ねぎ菜(な) 豆(まめ)あづき 芋類(いもるい) 干葉(ほしば) 其外(そのほか)何(なに)なり共/沢山(たくさん)入(いれ)よくたきて一時(ひとゝき)
うまし置(おき)て食(しよく)すれば米寿(ますかけ)を保(たもつ)べしかへす〴〵も米麦(こめむぎ)を喰(くひ)のばして三/度(と)とも
粥(かゆ)雑炊(ざうすい)を用(もち)ひ無病(やまひなく)長生(ながいき)を得(え)給ふべし不/足(そく)なき身(み)もこの通(とほ)りをよく心得(こゝろえ)つゝしみ
うち捨(すて)おかず佗(ひと)にもすゝめ弘(ひろ)め給はゞ開運(かいうん)出世(しゆつせ)うたかひなく功徳(くどく)この上なかるべし
天保八年丁酉三月 平安鳩居堂印施摹抄彫之妙在言外主人
【左丁空白】