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虎列剌病予防養生法訳解 - 翻刻

虎列剌病予防養生法訳解 - ページ 5

ページ: 5

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【右頁】 此大厄難(このだいやくなん)を免(のが)るゝことは既(すで)に前(まへ)に言(いゝ)し通りなり偖其豫防法(さてそのやあばうはふ)の第一(だいゝち)は食物(しよくもつ)第二は衣(い) 服起臥(ふくおきふし)第三には住家(すまゐ)の三事(さんじ)とす又/若(も)し己(おの)れが家(いへ)に現(げん)に此病(このやまひ)に感(かん)ぜしものあらば 其吐瀉物洗除法(そのはきくださいものあらいかた)と所用器具(もちふるうつわ)の所置法(あつかひかた)とに注意(ちうい)することを肝要(かんよう)とす茲(こゝ)に先初(まづはじめ)の三(さん) 要事(ようじ)を一々分(いち〳〵か)ち誌(しる)し後(のち)に洗浄法及(あらひかたおよ)び器具所置(うつわあつかひ)の捷便(べんり)なる物を撰(えら)み記載(かきの)せんとす    平常(つね〳〵)の心得(こゝろへ) 虎列刺病(これらびよう)は食物(たべもの)より傳染(うつる)ものなれば第一に飲食(のみくひ)に注意成丈消化易(きをつけなるたけこなれよ)き物を撰(えら)み平(つね) 常(〳〵)より減量(ひかへめ)に食(しよく)すべし蕃椒(こしよふ)生姜(しよふが)山葵(わさび)芥子(からし)大根(だいこん)おろしなど少(すこ)しづゝ添(そ)えるも 宜(よろ)し衣類(きもの)又/夜具(やぐ)は常(つね)より少(すこ)し厚(あつ)く着木綿(きもねん)か「フラネル」にて腹(はら)を巻(ま)き寝(いね)る時(とき)も取(とり) ぬやうにすべし又/芳香散(ほふこうさん)[製法後に記す]を一度(いちど)に分量(ぶんりやう)一分づゝ日に三四度/位白(ぐらひさ) 湯(ゆ)にて用(もち)ふべし惣(そう)じて新爽(さわやか)なる空氣中(ところ)にて身躰(からだ)に微熱(あたゝまり)を覚(おぼふ)る位(くらひ)の適宜運動(ほどよきはたらき)を 最(もつと)もよろしとす    飲食物(たべもの) 【左頁】 ○湯茶(ゆちや)は餘(あま)り熱(あつ)からぬを用(もち)ふべし冷水(ひやみづ)を好(この)まば清水(よきみづ)を撰(ゑら)み必(かなら)ず一度沸涌(ひとたびたぎらか)し後冷(のちひへ) しを用(もち)ふ多(たゝ)く飲(の)むべからず桂露水(けいろすゐ)[後(のち)に記(いだ)す]を加(くは)ふれば味(あぢはひ)よろし 〇牛羊鶏肉魚類(うしひつしにはとりぎをるい)は新鮮(あたらし)くして脂肪少(あぶらすくな)きものを撰(えら)むべし 〇蕃藷芋類烏芋百合(さつはいもいもるいくわゐゆり)の根蓮根少(ねれんこんすこし)づゝよろし 〇蔬菜類(やさいるい)は最(もつと)も少量(すこし)なるべし   但(たゞ)し何品(なにしな)にても能(よ)く煑煎焼炙(にたきやき)て用(もち)ふべし鶏卵(たまご)は半熟(なまにへ)なるがよし    食(しよく)すべからざる物(もの) 〇不潔井河水(きたなきいどかわみづ)又は食物(しよくもつ)の中(うち)にても最(もつと)も戒(つゝし)むべし 〇動植共(にくやさいとも)に生物一切(なはものいつさい) 〇不熟不良(ふじくふりよう)の蔬菜果物(やさいくだもの) 〇蕎苣笋茸桃柿(ちさたけのこきのこもゝかき)の類一(るいいつ) 切(さい) 〇假令新鮮獣魚肉蔬菜(たとへあたらしきけものうをにくやさい)たりとも煑炙(にたき)の十分ならぬ物 〇䀋漬(しほつけ)の肉類(にくるい) 〇動植共(にくやさいとも)に干物(ほしもの)一切 〇海老蟹蛸貝類(ゑびかにたこかひるい)一切 〇酒類(さけるい) 〇味噌(みそ)類 〇 本味(もとあぢ)を失(うしな)ひ酸味(すゐけ)ある食物(たべもの)一切 〇臭惡(にほひあ)しき食物(たべもの) 〇青鱗鱗魚鯨(あをうろくうをくじら)の類一切