翻刻
【上段】
○藤(ふぢ)は三月の末(すへ)
に花さく色(いろ)紫(むらさき)は
おそく花の長(たけ)三
四尺に及(およ)ぶ白花(はくくは)は
早(はや)くさきて短(みじか)し
一名 招豆藤(せうづとう)
○石斛(せきこく)は石上(せきじやう)に
生ず胃(ゐ)の気(き)を
平(たいらか)にし皮膚(ひふ)
の邪熱(じやねつ)をさる一
名 石蓫(せきちく)
○棣棠(やまぶき)は花黄にし
て一重(ひとへ)有 八重(やゑ)有
三月花さくあるひ
は地棠花(ぢたうくは)となつく
○巻栢(いはひば)は一名を地(ち)
栢(はく)と云 石間(せきかん)に生(しやう)す
生(しやう)にて用(もちゆ)れば血(ち)
を破(やぶり)炙(あぶ)れは血(ち)を止(とむ)
○玉栢(まんねんぐさ)は一名 万年(まんねん)
松(せう)とも云 長(なが)きを石(せき)
松(せう)又 玉遂(ぎよくすい)ともいふ
【挿絵】
藤(とう) ふじ
石斛(せきこく) いはくすり
棣棠(ていたう) やまぶき
巻栢(けんはく) いはひば
玉栢(ぎよくはく)
まんねんぐさ