翻刻
【上段】
○葦(あし)は水辺(すいへん)に
生(しやう)ずいまた秀(ひいで)ざ
るを芦(ろ)といひ長(ちやう)
生(せい)するを葦(い)と云
葉(は)は竹(たけ)に似(に)て花
は荻(おぎ)のごとし
○蓮(はちす)は花 紅白(こうはく)有
葉(は)を荷(か)といひ根(ね)
を藕(くう)といひ花を
芙蓉(ふよう)といひ実(み)を
蓮菂(れんてき)といふ
○菖(しやう)は一寸九 節(せつ)
なるものを菖(しやう)
蒲(ぶ)と名付(なつく)冬至(とうじ)
の後(のち)五十七日にし
てはじめて生(しやう)ず
○菰(まこも)は水辺(すいへん)に生(しやう)
ず菖(あやめ)にゝたり一名
茭草(かうさう)又 蒋草(しやうさう)ト云
○蒲(がま)は水辺(すいへん)に生
す筵(むしろ)に織(をる)べし蒲(ほ)
槌(つい)がまほこ花上(くはじやう)の
黄粉(くわうふん)を蒲黄(ほくわう)と云
○萍(うきくさ)は水上(すいじやう)にあり
て根(ね)なし血色(けつしよく)の如(ごと)
【挿絵】
葦(い) あし
蓮(れん) はちす
菖蒲(しやうぶ)
萍(へい) うきくさ
菰(こ) まこも
蒲(ほ) がま