翻刻
【上段】
くなるを紫萍(しへい)ト云
○薛(すげ)は水辺(すいへん)に生ず
香附子(かうぶし)の苗(なへ)ににたり
一名 莎白薹(さはくたい)
○藺(ゐ)は沢地(たくち)に生ず
茎(くき)円(まとか)に細(ほそ)く長(なが)し
痳病(りんびやう)に煎(せん)じ用(もち)ゆ
○芡(みづぶき)は中(うち)を補(おぎな)ひ気(きを)
ます多(おほ)く喰(くらへ)は風(ふう)
気(き)をうごかす実(み)
を芡実(けんじつ)といふ
○藎(かりやす)は九月十月に
とる緑色(みとりいろ)也 絹(きぬ)を染(そむ)
一名 黄草(わうさう)菉竹(りよくちく)王芻(わうすう)
○莕(あさゝ)は水底(すいてい)に生す
茎(くき)は釵(かんざし)のごとし上 青(あをく)
く下白し花(はな)黄(き)に
葉(は)紫(むらさき)にまるし荇(かう)
おなじ
○葒(けたで)は茎(くき)ふとく毛(け)
あり葉(は)に赤(あか)みあり
実(み)□大きなり
○蘇(しそ)はくき方(かた)にし
て葉(は)まるく歯(は)有
色(いろ)紫(むらさき)なり桂荏(けいしん)同
実(み)も葉(は)も薬種(やくしゆ)
にもちゆ
○蓼(たで)はくわくらんを
やめ水気(すいき)面(おもて)うそばれ
たるを治(ぢ)し目(め)を明(あきらか)にす
○萹蓄(うしぐさ)は三月に
ちいさき赤(あか)き花を
生(しやう)ず和名(わみやう)にわやな
き扁竹(へんちく)同
【挿絵】
薛(せつ) すげ
莕(きやう) あさゝ
藺(りん) ゐ
芡(けん) みづぶき
藎(じん) かりやす
萹蓄(へんちく) うしぐさ
葒(こう)
けたで
蘇(そ)
のらえ
しそ
蓼(れう) たで
水蓼(すいれう) いぬたで