翻刻
【上段】
○水仙花(すいせんくは)は冬(ふゆ)の
初(はじめ)より花ひらき
初春(しよしゆん)まで花有
かたち酒盃(しゆはい)の如く
黄(き)なる物有花び
らは白しよつて金(きん)
盞(さん)銀台(きんだい)といふ
葉(は)は石蒜(せきさん)にゝたり
○麦門冬(せうがひけ)は四月
にうすむらさきの
花ひらく実(み)緑(みとり)に
して珠(たま)のごとく丸(まる)
し秋(あき)の頃(ころ)みのる此
根(ね)を薬(くすり)に用(もち)ゆ
○瞿麦(なでしこ)は花の色(いろ)
薄紫(うすむらさき)六月にさく
河原(かはら)に多(おほ)し近(ちか)
頃(ごろ)は新花(しんくは)あり色
も品々(しな〳〵)あり
○石竹(せきちく)は撫子(なでしこ)によく
似(に)て花 紅白(こうはく)又は絞(しほり)
など種々(しゆ〳〵)あり又六
月に花さく一重(ひとへ)千(せん)
重(ゑ)あり
○玉簪(ぎぼうし)は葉(は)大なり
秋花さく色うす紫(むらさき)
数品(すひん)ありて色もかは
れり一名 白鶴仙(はくくわくせん)
【挿絵】
水仙花(すいせんくは)
麦門冬(ばくもんう)
せうがひけ
瞿麦(くばく) なでしこ
石竹(せきちく)
玉簪(ぎよくさん)
ぎぼうし