翻刻
【上段】
○芭蕉(ばせを)は葉(は)落(おち)
ず一 葉(よう)のふる時は
一 葉(よう)焦(こがる)よつてこ
れを芭蕉(ばせを)といふ
○苧皮(まをかわ)をはぎて
布(ぬの)を織(をる)さらし布(ぬの)は
これなり紵(ちよ)同から
うしともいふ
○艾(よもぎ)は春(はる)苗(なへ)を生し
秋 小(ちいさ)き花さく艾(かい)
蒿(かう)なり又 蓬蒿(はうかう)
といふ
○薢(かい)は腰(こし)背(せなか)いた
みこはりたるを治(ぢ)し
腎(じん)をおぎなひ筋(すぢ)
をかたくし精(せい)を
まし目(め)を明(あきらか)にす
○華鬘草(けまんそう)はは
なのかたちけまんの
かざりによく似(に)たり
薄紅色(うすべにいろ)なり三月
花さく
○鼠麹(はゝこくさ)は小(ちいさ)く黄(き)な
る花さく鼠(ねずみ)の耳(みみ)
の毛(け)のことくなる実(み)を
生す又 鼠耳草(そじさう)と
もいふ
○羊蹄(きし〳〵)は一名 禿(とつ)
菜(さい)とも又 牛舌菜(ぎうぜつさい)
ともいふ実(み)を金蕎(きんけう)
麦(ばく)といふ
【挿絵】
芭蕉(はせを)
薢(かい)
ところ
苧(ちよ) まを
艾(がい) よもぎ
華鬘(けまん)
鼠麹(そきく)
はゝこぐさ
羊蹄(ようてい) ぎし〳〵