翻刻
【上段】
○蒼耳(をなもみ)は葉(は)茄子(なすび)
のごとし風湿(ふうしつ)づつう
気(き)をまし目(め)を明(あきらか)
にししびれを治(ぢ)す
○車前(おほばこ)はながきほ
を出す七八月の比(ころ)
実(み)をとる芣苡(ふい)牛(ぎう)
舌(せつ)同
○龍芮(うしのひたい)は四五月に
黄(き)なる花さき実(み)
をむすぶ大さ豆(まめ)の
ごとし一名 地椹(ぢしん)
○防風(ばうふう)は正月に
葉(は)を生(しやう)じ五月
に黄(き)なる花さき
六月にくろき実(み)を
むすぶ
○紅花(こうくは)は血(ち)をやぶ
り瘀血(をけつ)のいたみを
とめ大べんを通(つう)ず
花をとりて紅(へに)とす
○積雪(かきどをし)は本名(ほんみやう)つぼ
くさといふ葉(は)まるく
して銭(ぜに)のごとくつる
なり連銭草(れんぜんさう)胡(こ)
薄荷(はつか)並同
○苦参(くらゝ)は葉(は)槐(えんじゆ)に似(に)
たり花 黄色(きいろ)にして
実(み)はさや有 根(ね)甚(はなは)だ
にがし水槐(すいくはい)地槐(ぢくはい)同
○蛇牀(じやしやう)は気(き)をくだし
中(うち)をあたゝめ瘀(を)を
おい風をさる虺牀(きしやう)
蛇栗(じやりつ)同
【挿絵】
車前(しやぜん) おほばこ
蒼耳(さうふ) をなもみ
龍芮(りうぜい) うしのひたい
防風(ばうふう) はまにがな
苗(なへ)を珊瑚菜(さんごさい)といふ
紅花(こうくは) べにのはな
積雪(しやくせつ)
かきどをし
苦参(くじん)
くらゝ
蛇牀(じやしやう)
ひるむしろ