翻刻
【上段】
○蒲公英(たんほゝ)は花
白き大(おゝい)なり黄(き)成(なる)
は小(しやう)なり二三月に
花さく葉(は)をとり
て食(しよく)す
○菫菜(すみれ)は一名 箭(せん)
頭草(とうさう)と云すも
とりぐさなり花紫
白花(はくくは)又うす紫(むらさき)の
もの葉(は)丸(まる)く小(しやう)也
○虎杖(いたどり)は月水(くわつすい)を
通利(つうり)し瘀血(おけつ)を破(やぶ)る
渇(かつ)をやめ小便(しやうべん)を利(り)し
腹はり満(みつ)るを治(ち)す
○萱草(わすれぐさ)は花
巻丹(おにゆり)のごとく黄(き)
赤(あか)く初夏(しよか)に咲(さく)
春(はる)若葉(わかば)を取(とり)て
食(しよく)す水気(すいき)乳(にゆう)よ
うはれ痛(いたみ)を治(ぢ)す
食(しよく)を消(せう)すこのん
でくらば悦(よろこび)てうれ
ひなし花 千重(せんゑ)
のものは毒(どく)ありあや
まりて喰(くら)ふべからず
○酢漿(かたばみ)は一名 酸(さん)
草(さう)といふ俗(ぞく)に云
すいものぐさ
【挿絵】
蒲公英(ほこうゑい)
たんほゝ
菫菜(きんさい)
すみれ
虎杖(こぢやう)
いたどり
かたばみ
酢漿(さしやう)
わすれぐさ
萱草(くわんざう)